「匂い」。それは私たち人間が持つ五感の中でも、特に強く記憶に影響を与えます。マルセル・プルーストの代表作『失われた時を求めて』にて、主人公が口にしたマドレーヌの香りから幼少期を思い起こす描写がありますが、みなさまもふとした時に感じた匂いから、甘い記憶・苦い記憶を思いだした、そんな経験もあると思います。
そのように私たちの記憶と密接な関わりのある「匂い」ですが、実は人間の嗅覚受容体の仕組み・パターンが大変複雑なことから、今まで定量化（数値化）することはできませんでした。
香味醗酵では、これまで絶対的な評価方法が存在しなかった匂いの世界を数値化する独自技術を開発・導入し、匂いを正確に分析・記録する技術を医薬, 化粧, 香料, 食品, 酒造, 製造等の幅広い業界に対して提供しています。さらに、匂いデータベースを構築し、匂い成分を再構成した新たなデジタルフレグランスと匂い転送技術（匂いコード）を組み合わせて、世界各地や仮想空間の中にまで匂いを届けていらっしゃいます。
今回、株式会社香味醗酵　技術顧問　立松健司さまをお招きし、具体的な研究内容・事業内容だけではなく、「匂いの定量化」に着目をし事業を立ち上げられた経緯、開発を進めていく上で壁となったこと、そして今後の展望についてなど、お伺いいたします。
身近であるけれど、目に見えない「匂い」とその可能性について、是非この機会に知っていただければと思います。みなさまのご参加をお待ちしております！

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